Canon EOS R8 Mark II作例レビュー
EOS R8 Mark IIは、有効画素数最大約2420万画素のフルサイズCMOSセンサーを搭載したミラーレスカメラです。バッテリーとカードを含めても質量は約546gと、フルサイズならではの描写力を楽しみながら気軽に持ち歩ける小型・軽量ボディーが大きな特長です。
小型・軽量でありながら撮影を支える機能も充実しており、5軸ボディー内手ブレ補正が手持ち撮影時のブレを抑え、AFには被写体を捉えて追い続ける「デュアルピクセルCMOS AF II」を採用しています。難しい撮影シーンでもカメラが撮影をサポートしてくれるため、構図やシャッターを切る瞬間に集中しやすい一台です。
今回の撮影で特に注目したのは、次の3つです。
1.フルサイズならではの表現力
背景を自然にぼかしたり、花びらや雨粒の細かな質感まで写したり。スマートフォンとはひと味違う写真表現を楽しめます。
2.一日持ち歩きたくなる軽快さ
「フルサイズは大きくて重そう」というイメージとは少し違い、気になった景色へすぐカメラを向けられるサイズ感です。
3.初心者にも心強い撮影サポート
AFやボディー内手ブレ補正が、動く被写体や手持ち撮影をサポート。「カメラは難しそう」と感じている方にも、まずはシャッターを切ってみようと思わせてくれます。
実際に撮影した写真を見ながら、撮影して感じたEOS R8 Mark IIの魅力についてお伝えしていきます。
雨上がり、赤を探して。EOS R8 Mark IIと歩く彼岸花撮影
今回、EOS R8 Mark IIをお借りする機会があり、彼岸花を撮影してきました。
フルサイズカメラに興味はあっても、初めて手にする方にとっては少しハードルが高く感じるかもしれません。
「フルサイズって難しそう」
「スマートフォンと比べて、写真はどれくらい変わるんだろう?」
そんな方にもその違いが伝わるように、今回は難しいスペックの話だけではなく、実際に撮影して感じたEOS R8 Mark IIの魅力を作例と一緒にご紹介します。
せっかくなら季節を感じる写真を撮りたいと思い、見頃を迎えた彼岸花を撮影しに行きました。
ところが、このところ天気はずっと曇天。
撮影当日も空一面に雲が広がり、最後には雨が降ってくる一日となりました。
「せっかくなら晴れてほしかった」
最初はそう思っていましたが、EOS R8 Mark IIを構えてみると、そこには晴れの日とは少し違う景色が。
しっとりと濡れた彼岸花の赤。花びらに残る小さな雨粒。ふわっと溶けていく背景。
決して撮影日和とはいえない一日で、EOS R8 Mark IIはどんな景色を見せてくれたのか。
実際に撮影した写真とともにご紹介します。
曇り空でも目を引く、鮮やかな「赤」
この日まず目を引いたのは、一面に咲いた彼岸花の赤。
太陽が出ていない曇り空の下でも、緑の中から彼岸花の赤が鮮やかに浮かび上がります。EOS R8 Mark IIで撮影した写真を見返すと、赤の深みだけでなく、花びらの細かな描写や周囲の木々の質感までしっかりと残っていることが印象的でした。
「カメラで撮ると、こんなところまで写るんだ」
撮影後に写真を見返す時間まで楽しくなり、今回の撮影でフルサイズカメラの面白さを最初に感じた一枚でした。
- カメラ:Canon EOS R8 Mark II
- レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM
- 絞り値:F4
- 露出時間:1/250秒
- ISO:100
- 露出補正:0ステップ
- 露出モード:Pモード
近づいて気づく。雨粒まで残す繊細な描写
- カメラ:Canon EOS R8 Mark II
- レンズ:RF35mm F1.8 MACRO IS STM
- 絞り値:F1.8
- 露出時間:1/60秒
- ISO:800
- 露出補正:0ステップ
- 露出モード:Mモード
撮影の途中からは雨が降り始め、花びらには小さなしずくが残っていました。
近づいて撮影すると、彼岸花の繊細な形と雨粒の質感までしっかりと写し出してくれました。
雨が降る中で印象的だったのが、EOS R8 Mark IIの取り回しのよさ。
軽量なボディーでグリップもしっかり握れるため、傘を差している場面でもカメラを構えやすく、気になった瞬間にすぐシャッターを切ることができました。
晴れていたら出会えなかった、雨の日ならではの一枚です。
- カメラ:Canon EOS R8 Mark II
- レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM
- 絞り値:F9
- 露出時間:1/15秒
- ISO:100
- 露出補正:0ステップ
- 露出モード:Mモード
曇り空の下でF9まで絞り、シャッタースピードは1/15秒。手ブレが気になる条件でしたが、ボディー内手ブレ補正のサポートもあり、手持ちでも細部までしっかり写すことができました。
苔の細かな凹凸や、雨上がりのしっとりとした質感まで細やかに残せたことは、EOS R8 Mark IIを使っていて特に印象に残ったポイントです。
背景をぼかすだけで「撮りたいもの」が伝わる
- カメラ:Canon EOS R8 Mark II
- レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM
- 絞り値:F4
- 露出時間:1/20秒
- ISO:100
- 露出補正:0ステップ
- 露出モード:Avモード
たくさん咲いている彼岸花の中から、気になった一輪を主役として浮かび上がらせる。
レンズの絞りや被写体との距離を工夫することで、フルサイズならではの自然で大きなボケを楽しめました。
「描写力」や「被写界深度」と聞くと少し難しく感じますが、実際の写真を見ると、自分が見てほしいものを分かりやすく伝えられることが、その魅力なのだと思います。
また、個人的に印象に残っているのが、キヤノンらしい明るく艶やかな色合いです。曇り空の下で撮影したとは思えないほどあたたかみがあり、まるで陽だまりの中にいるような一枚に仕上がりました。
- カメラ:Canon EOS R8 Mark II
- レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM
- 絞り値:F4
- 露出時間:1/30秒
- ISO:100
- 露出補正:0ステップ
- 露出モード:Mモード
スマートフォンで撮影するときには見落としてしまいそうな角度も、カメラを持つと「ここから撮ったらどう見えるだろう」と試してみたくなります。
今回は、緑の葉に囲まれた彼岸花を真上から撮影。葉が花を包み込むように重なり、その中心で赤い彼岸花が浮かび上がる一枚になりました。
フルサイズならではの自然なボケによって、平面的になりやすい真上からの構図にも奥行きが加わります。少し角度を変えるだけで、目の前の景色が作品へ変わっていく。そんな撮影の面白さを実感できました。
見つけた瞬間を、そのまま一枚に
- カメラ:Canon EOS R8 Mark II
- レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM
- 絞り値:F4
- 露出時間:1/40秒
- ISO:640
- 露出補正:-1ステップ
- 露出モード:Avモード
彼岸花を撮影していると、花にとまるトンボを発見。
小さな被写体だったためピント合わせに苦戦すると思いましたが、AFがすばやく反応し、撮りたい瞬間を残すことができました。
普段ならMFで微調整するような場面でも、今回はAFに任せて構図やシャッターを切るタイミングに集中できたのが印象的でした。
公式の動物検出対象に昆虫は含まれていませんが、今回の撮影では小さな被写体に対するAFの合わせやすさを実感できた一枚です。
- カメラ:Canon EOS R8 Mark II
- レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM
- 絞り値:F4
- 露出時間:1/100秒
- ISO:320
- 露出補正:0ステップ
- 露出モード:Mモード
続いて、奥から近づいてくる車の撮影にも挑戦しました。
手前には彼岸花があり、さらに光の少ない時間帯。ピントが花に合ってしまいそうな場面でしたが、AFは奥の車を捉え、撮りたいタイミングでシャッターを切ることができました。
手前の彼岸花をぼかし、その奥に車を配置すると、車だけを撮影した写真とは違った奥行きが生まれます。ヘッドライトの光もアクセントとなり、彼岸花の咲く季節と、車が通り過ぎる一瞬を一枚の中に収めることができました。
難しいピント合わせに迷わず、「どこから、どの瞬間を撮ろう」と考えられることも、EOS R8 Mark IIのAFを使って感じた魅力です。
シャッタースピードを変えて、写真表現を楽しむ
- カメラ:Canon EOS R8 Mark II
- レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM
- 絞り値:F22
- 露出時間:0.8秒
- ISO:100
- 露出補正:0ステップ
- 露出モード:Tvモード
カメラで撮影する楽しさは、見た景色をそのまま残すだけではありません。
川を撮影したときは、シャッタースピードを0.8秒まで遅くして手持ち撮影に挑戦しました。流れる水の動きがなめらかにつながり、普段目で見ている川とは少し違った表情に仕上がりました。
シャッタースピードを遅くすると手ブレが起こりやすくなりますが、今回はボディー内手ブレ補正にも支えられ、三脚を使わずに撮影できました。
設定をひとつ変えるだけで、いつもの景色の見え方が変わる。
初代EOS R8にはなかったボディー内手ブレ補正が搭載されたことで、軽量さを生かした手持ち撮影でも、試せる表現の幅が広がったと感じました。
日が暮れてからも、もう一枚
- カメラ:Canon EOS R8 Mark II
- レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM
- 絞り値:F4
- 露出時間:1/160秒
- ISO:800
- 露出補正:0ステップ
- 露出モード:Mモード
ひと通り撮影を終え、帰ろうとしたとき、土手に咲く一輪の彼岸花が目に留まりました。
辺りはすでに暗くなり始めていましたが、その景色を見た瞬間、もう一度カメラを構えていました。
一日首から下げて歩いても負担に感じにくく、「撮りたい」と思ったときにすぐシャッターを切れる。この軽快さも、EOS R8 Mark IIを使っていて魅力に感じたポイントです。
スマートフォンをポケットから取り出すような感覚で、気になる景色へカメラを向けられました。
撮るだけじゃない。写真で遊んでみる
- カメラ:Canon EOS R8 Mark II
- レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM
- 絞り値:F4
- 露出時間:1/25秒
- ISO:100
- 露出補正:-2.3ステップ
- 露出モード:Pモード
撮影にも少し慣れてきたところで、「多重露光」にも挑戦してみました。
多重露光は、複数の写真を一枚に重ねて表現できる機能です。今回は、緑の景色と彼岸花の2枚を重ねてみました。
撮影後の編集だけに頼らず、ファインダーで重なり方を確認しながら「こんな雰囲気にしたい」と試行錯誤できるのも面白いところ。複数の写真を重ねることで、一枚の撮影とは違った表現を楽しめました。
EOS R8 Mark IIでは2枚から最大9枚まで重ねられ、重ね方に応じた露出制御も選択できます。
きれいに撮るだけでなく、「こんな写真にしてみたい」と考えながら試せることも、カメラならではの楽しさです。
気づけば、雨の中でも撮り続けていた
- カメラ:Canon EOS R8 Mark II
- レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM
- 絞り値:F4
- 露出時間:1/50秒
- ISO:800
- 露出補正:0ステップ
- 露出モード:Mモード
撮影を始めたときは、「せっかくなら晴れてほしかった」と思っていました。
ところが、しっとりと濡れた彼岸花に近づいてみると、花びらや細い花糸には小さな雨粒が。背景をぼかしたり、雨粒にピントを合わせたりしているうちに、気づけば雨の中でもシャッターを切り続けていました。
鮮やかな赤を写したり、気になった一輪を背景から浮かび上がらせたり、突然出会った被写体にカメラを向けたり。EOS R8 Mark IIは、難しい設定を意識しすぎず、まずシャッターを切ってみようと思わせてくれました。
一日を通して感じたのは、きれいに撮れることだけでなく、「次はどう撮ろう」と考える時間まで楽しめること。晴れていないから撮れないのではなく、その日の天気だからこそ出会える景色がある。雨粒をまとった彼岸花は、そんなことに気づかせてくれた一枚になりました。
日常の光も、撮りたくなる景色に
- カメラ:Canon EOS R8 Mark II
- レンズ:RF24mm F1.8 MACRO IS STM
- 絞り値:F6.3
- 露出時間:1/50秒
- ISO:800
- 露出補正:0ステップ
- 露出モード:Avモード
彼岸花を撮影した日とは別の日に、EOS R8 Mark IIを持って、日常のスナップも撮影してみました。
カメラを持って歩くことで、これまでなら通り過ぎていたかもしれない光景にも、自然と目が向くようになりました。
室内に差し込む強い光と、床に長く伸びる影。低い位置からカメラを構えると、いつもの空間が少し違った景色に見えてきます。明るい部分と暗い部分が混在する場面でしたが、床に伸びる光と周囲の影を生かし、その場で感じた光のあたたかさを一枚に残すことができました。
- カメラ:Canon EOS R8 Mark II
- レンズ:RF24-105mm F4-7.1 IS STM
- 絞り値:F7.1
- 露出時間:1/10秒
- ISO:100
- 露出補正:0ステップ
- 露出モード:Pモード
続いて撮影したのは、光を受けたシャンデリアです。
この写真ではEOS R8 Mark IIに搭載されたカラーフィルターを効果量100%で使用し、ファインダーやモニターで仕上がりを確認しながら、シャンデリアの光やガラスの透明感を生かした落ち着きのある色調に仕上げました。
EOS R8 Mark IIには 16種類のカラーフィルターがあり、効果の強さも0~100%の11段階で調整でき、難しい編集をしなくても撮影する時点で「こんな雰囲気にしたい」と考えながら仕上がりを選べます。写真に詳しくなくても、自分の好みに合った色表現を試しやすい機能だと感じました。
季節の花をじっくり撮る日だけでなく、何気ない日常にも持ち出してみたくなる。EOS R8 Mark IIの小型・軽量なボディーは、「今日は何が撮れるだろう」と、カメラを持って出かけるきっかけをつくってくれました。
今回、EOS R8 Mark IIで彼岸花や日常のスナップを撮影して感じたのは、きれいに撮れることだけではなく、目の前の景色をもっとよく見たくなることでした。
スマートフォンでも、目の前の景色を手軽に残すことができます。けれどカメラを持つと、景色を残すだけでなく、自分が何をきれいだと思ったのかまで写真に込めたくなります。
雨の日の彼岸花、床に伸びる光と影、カラーフィルターで仕上げたシャンデリア。EOS R8 Mark IIで撮影するうちに、季節の風景だけでなく、何気ない日常の中にも撮りたくなるものを見つけることができました。
晴れていないから撮れないのではなく、その日の天気だからこそ出会える景色がある。さらに、特別な場所へ出かけなくても、何気ない日常の中には、写真に残したくなる光や色があります。
「本格的なカメラは難しそう」と感じている方も、まずは気になった景色にカメラを向けるところから。
いつもの景色を、いつもより少し特別な一枚に。
写真だけでは伝わりにくいボディーの軽さや握りやすさ、ファインダーをのぞいたときの見え方は、実際に触れてこそ分かる部分です。気になった方は、ぜひ店頭でEOS R8 Mark IIを手に取り、フルサイズカメラで撮る楽しさを体験してみてください。
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